免疫力を高める|食事
さて今日は、免疫力を高めるシリーズ第3弾、『バランスの良い食事』について書きたいと思います。
特にこれからの時期、ただでさえ食べ過ぎになる季節に加え、今年は新型コロナの影響で自宅にいることが多く、楽しみは食べることだけという方も増えています。
なので、食べ過ぎてしまうことが免疫力に対してどの様な作用を及ぼすのかを見ていきましょう。
昔から、腹八分目や小食が長生きする秘訣といわれるように、お腹いっぱい食べないことが健康で若々しくいるためには必要だと考えられています。
前回・前々回の時にお話ししましたが、私たちの免疫に関わる細胞といえば白血球です。
白血球には好中球・好酸球・好塩基球・リンパ球・単球があります。
好中球は、白血球全体の50~70%を占めており、細菌などの感染に対処します。
好酸球は、寄生虫やアレルギー反応の制御に関係し、好塩基球は、血液の血管内凝固を防止しています。
リンパ球は、あらゆる異物に対して攻撃し、特にウイルスなどの小さな異物に対応しています。
単球は、白血球細胞の中で最も大きく、分化してマクロファージになります。マクロファージは、死んだ細胞や対処しきれなかった細胞や破片などを片付けてくれ、第一線で戦ってくれる細胞です。
しかし、必要以上に食べ過ぎてしまうと、余分に溜めこんだ血中の脂の掃除に労力を費やしてしまうことになり、細菌などの外敵と戦って処理する力がおろそかになってしまうのです。
人は食事から栄養を摂り入れて活動してますが、食べなかったからといってすぐに動けなくなることはありません。体内に蓄えているエネルギーを利用するからです。
オートファジーもそうした身体の機能の一つと考えられています。満腹状態では働かず、空腹になったときに活発化し、しかも空腹の時間が長いほど、オートファジーは活躍します。
このオートファジーの作用によって、ウイルス性の疾患、糖尿病、動脈硬化、ガンなどの予防につながることもわかってきています。
このように食べ過ぎは肥満の元であり、生活習慣病のリスクを上げるだけでなく、免疫力の低下にもつながってしまいます。
小食や腹八分目が良いといわれるのは、体の老廃物を免疫細胞がどんどん食べてくれるからです。
一日のうちに空腹の時間をしっかり持っていると、白血球も空腹になり外敵をバンバン捕食し免疫力をどんどん上げ、あなたを病気から守ってくれます。
