昼が一番長い日
こんな土砂降りですが、今日は1年のうちで一番昼間が長い『夏至』(げし)という日なのをご存知でしょうか?
前回も少しご紹介しましたが、太陽暦以前に使われていた太陰暦では、一年を二十四等分して(二十四節気)季節の変わり目を表しました。
夏至はそのうちのひとつ。春から順番に『春分』『夏至』『秋分』『冬至』と一年はめぐっていきます。 夏至の反対『冬至』は、一年で最も昼が短くて夜が長い日。だいたい12月21日か22日ごろになります。
夏至と冬至では、昼の時間が約4時間から5時間弱も違うそうです。 ちなみに、春分は3月20日ごろ、秋分は9月23日ごろ。昼と夜の長さは、ほぼ同じになります。
昔の中国の人は、この一年の日の長さの長短を『陰陽論』で説明しました。
1年を陰と陽で考えてみると、夏が『陽』・冬が『陰』にあたり、春分を境にしてだんだんと陽のパワーが強くなります。
そして、夏至に達すると陽のパワーは弱まり陰のパワーが強くなり始めます。
また、冬至をピークに陰のパワーが弱まり陽のパワーが増え始める、という感じです。
ちなみに、夏至は、以前は田植えと関連が深く、それにまつわる風習や食べ物が今でも残っています。
京都では夏至の日に「水無月」という和菓子を食べるそうです。夏至はちょうど一年の折り返しにあたる日なので、半年間の罪や穢れを祓い残り半年の無病息災を願ったそうです。
なぜ和菓子かというと、昔は貴重だった氷の形に似せて作り、小豆が悪魔を祓う食べ物だとされていたからだそうです。昔は、夏至に氷を食べると、夏の流行病にかからないと信じられていました。
なぜタコを食べるかというと、タコの8本の足のように稲が八方に根をはるようにと豊作を祈ったことが由来とされています。
他に、福井県では焼きサバ、香川県ではうどん、愛知県ではイチジク田楽などを食べる風習が残っているそうです。関東地方は、新小麦の焼き餅だそうです。
冬至は全国的にカボチャを食べるということは、ご存知の方が多いと思いますが、夏至にもあったんですね。
