女性アスリート
平昌オリンピック、メダル13個と過去最高の素晴らしい記録で終わりましたね。
13個中8個のメダルが女性アスリートが獲得したメダルでしたが、このメダル獲得に至るまで、並々ならぬ苦労と努力があったと思います。
前回のブログで少しだけ触れましたが、女性アスリートには、女性ならではの問題があります。
これはアメリカスポーツ医学会が、女性アスリートが陥りやすい3つの障害「Female Athlete Triad (FAT) 女性アスリートの三主徴」と規定しています。
この事を学び、理解してトレーニングをするかしないかでは、パフォーマンスに雲泥の差が出ます。
ハードなトレーニングでエネルギー消費量が摂取量を上回れば、エネルギー不足になる。これが常態化していけば無月経となる。無月経となれば女性ホルモンの分泌が減り、疲労骨折、骨粗鬆症になりやすくなる。
このような状態になってしまうと、パフォーマンスの低下どころが、選手生命にも関わってきます。
適切な食事とトレーニングで予防は十分に出来ますが、まだまだ多くの課題があるようです。
ある程度の大人や、オリンピック強化選手レベルであれば、それなりの知識と環境があると思いますが、気をつけなければいけないのが、十代の選手や学生スポーツの選手だと思います。
特に十代や思春期の子で、しっかりとした知識がなければ、ホルモンバランスによるパフォーマンスの低下、不調などは理解出来ず、思い悩み、負のスパイラルにはまる可能性は大きいです。
指導者がFATの事を知らずやみくもに指導していれば、選手の不調もただ練習不足や怠慢だと思い、さらに練習で追い込み状態を悪化させる危険性があります。
月経の様々なトラブルの予防改善として、女性ホルモンが主成分の薬剤ピルが使われます。
欧米の女性トップアスリートの83%が使用しているそうですが、日本の女性トップアスリートでは僅か2%だそうです。
わたしは男なので、この女性アスリート特有の問題を本当の意味で理解しきる事は難しいかもしれませんが、いちトレーナーとして、しっかりとした知識は持ち続けようと思います。
