トレーニングと怪我3
前回のトレーニングと怪我については、ダラダラと長いコラムになってしまったので、今回は具体的な事を書きたいと思います。
怪我をせずにトレーニングをするには、自分の身体の状態を把握する事が重要です。
その日の体調はもちろん、現在内科的や外科的な症状がないか。過去の既往歴や怪我、どんな骨格でどんなアライメントになっているか。
トレーニングをする側も指導する側も、お互いがこれらを少しでも多く把握しておく事が大切です。
例えば背中の円背が強い方、この状態でラットプルダウンなどを無理に行えば、正しい姿勢がとれず肩や首や腰などを怪我します。
他にも、骨盤が強く後傾している状態でレッグエクステンションを行えば腰に無理な負担が掛かり、大腿四頭筋もうまく使えません。
更に他にも、骨盤の前傾が強すぎる状態でショルダープレスを行えば、重さや姿勢の負担が腰一点に掛かり、腰を痛めます。
これは分かりやすい状態のほんの一例ですが、見た目だけではすぐに分からない状態もあります。
筋量があるない、筋出力が高い低いなどは実際に動作をしてみないとわからない事もあります。
身体にはいわゆる得意な部位と不得意な部位があります。上半身が強ければ下半身が強いとは限りませんし、右が強ければ左も強いしとは限りませんし、表が強ければ裏も強いとは限りません。
その人にとって必要だと思えるトレーニングでも、すぐにそのトレーニングが出来るとは限りません。
必要だと思うトレーニングをする為のトレーニングが必要ですし、それも難しければ更にもう一段階前のトレーニングを行います。
トレーニング中、トレーニング直後に怪我をしない、させないというのは最低限当たり前の事で、トレーニングをする事でいかに一生涯の怪我のリスクを下げる事が出来るかが大切です。
スポーツ選手もそうでない人でも、怪我をして良い事なんてありませんからね。
トレーニングは怪我をしない、させない事が前提。トレーニングを行うには身体を把握しておく事が前提。
この前提、プロ、アマチュア、学生、一般の方、競技者用の施設から民間・公共の施設、全てのレベルでしっかりと守られるべき事だと思います。
