浦島太郎と陰陽五行こんにちは、トレーナーの伊藤道生です。今週は暖かく穏やかな日が続いていますね。ようやく春めいてきましたが、来週あたりまた寒くなる日が来るかも!?と気象予報士の方がTVで言っていたので、油断しないように気をつけてください。 さて今日ですが、ウチの奥さんの幼稚園も新しい園児が少しずつお母さんから離れることにも、園の雰囲気にも慣れ始めてきて、絵本の読み聞かせをすることも増えてきたと言っていました。読んであげる本のジャンルは様々なようですが、日本の昔話しもあるようです。そういえば前に『桃太郎』と陰陽五行について書いたことがありますが、他にもそういったお話がありますので、今回は『浦島太郎』について少し書いてみたいと思います。 先ずは、浦島太郎のあらすじを書いておきます。 「浦島太郎が釣りをしようと浜を歩いていると、子供たちが一匹の亀をいじめているのを見つけました。助けてあげるとそのお礼に竜宮城に招待され、浦島太郎は助けた亀の背に乗って行きます。竜宮城では乙姫から歓待され楽しく日々を過ごしましたが、地上でのこと思い出して竜宮城を離れることを告げます。その際、決して開けてはならないという玉手箱をもらって帰りましたが、我慢できずにその箱を開けると中から白い煙が出てきて、たちまち白髪のお爺さんになってしまいました。」 まず浦島太郎ですが、彼は漁師です。漁師となっていますがその持ち物や容姿から、おそらく『えびす様』だと言われています。えびす様はもともと人々の前に時々現れる外来物に対する信仰で、海の向こうからやって来る海神様です。えびす様は『五行説』では東方を指し、「木」に属します。木は水によって養われ、水がないと枯れてしまいます。この関係を五行説では『水生木』という、『相生』関係と言います。 ここで、『相生』と『相剋』関係について少し説明しておきます。五行とは、「木・火・土・金・水」で構成されていますが、相生は「木は水から生まれ、火は木から生まれ、火は土にかえる。金は土から生まれ、水は金が冷えることによって生まれる」というように、相手によって生かされる関係のことをいいます。反対に相剋は「木は土を痩せさせ、土は水を濁す。水は火を消し止め、火は金を溶かす。そして金は斧となって木を傷つける」関係で、相手の力を弱める関係性をいいます。 話を戻しますが、浦島太郎は子供にいじめられている亀を助けますが、ここで登場する亀は四神の『玄武』のことで、五行でいうと「水」に属します。その亀をいじめている子供達は、相剋関係でいうと『土剋水』なので、「土」に属します。なぜ浦島太郎が子供達から亀を助けられたのかというと、浦島太郎は「木」に属しているので『木剋土』という相剋関係のため、「土」に属する子供達を退け、助けられたという訳です。 亀は浦島太郎を竜宮城に連れて行きますが、『水生木』という相生関係なので可能です。また、なぜ竜宮城なのかというと、「竜」は先ほどの亀と同じく五行では四神の『青龍』のことで、「木」に属しますから浦島太郎と同じ属性なので、竜宮城なのかと思います。 竜宮城では乙姫が浦島太郎のことを歓待しますが、なぜ乙姫かというと、乙は「十干十二支」でいうところの『木弟』(きのと)にあたります。浦島太郎は先ほどから何度もいいますが「木」に属し男性なので「陽」、乙姫も「木」に属し女性なので「陰」ですから、二人の相性は抜群のため、乙姫なのです。 しばらくすると浦島太郎は地上に帰ります。ここで大切なのは帰る方向ですが、「西」だと思われます。なぜかというと、竜宮城は青龍で「木」に属するといいましたが、同じく「木」に属する方角が『東』だからです。東に行ったのですから、帰るのは反対の西のはず。西は五行の「金」に属します。そして、浦島太郎は空けてはいけないといわれた玉手箱を空けて白髪のお爺さんになってしまうのですが、「金」には四神の「白虎」が属しており、「白」も「金」に属しています。また「金」と「木」は相剋関係で『金剋木』なので・・・。 如何でしょうか?昔から慣れ親しんだお話でも、違う角度から見てみると、また違った面白さがあるのではないでしょうか?他にも、昔話しで陰陽五行から見たお話がいくつかありますので、ご紹介できればと思います。
こんにちは、トレーナーの伊藤道生です。今週は暖かく穏やかな日が続いていますね。ようやく春めいてきましたが、来週あたりまた寒くなる日が来るかも!?と気象予報士の方がTVで言っていたので、油断しないように気をつけてください。 さて今日ですが、ウチの奥さんの幼稚園も新しい園児が少しずつお母さんから離れることにも、園の雰囲気にも慣れ始めてきて、絵本の読み聞かせをすることも増えてきたと言っていました。読んであげる本のジャンルは様々なようですが、日本の昔話しもあるようです。そういえば前に『桃太郎』と陰陽五行について書いたことがありますが、他にもそういったお話がありますので、今回は『浦島太郎』について少し書いてみたいと思います。 先ずは、浦島太郎のあらすじを書いておきます。 「浦島太郎が釣りをしようと浜を歩いていると、子供たちが一匹の亀をいじめているのを見つけました。助けてあげるとそのお礼に竜宮城に招待され、浦島太郎は助けた亀の背に乗って行きます。竜宮城では乙姫から歓待され楽しく日々を過ごしましたが、地上でのこと思い出して竜宮城を離れることを告げます。その際、決して開けてはならないという玉手箱をもらって帰りましたが、我慢できずにその箱を開けると中から白い煙が出てきて、たちまち白髪のお爺さんになってしまいました。」 まず浦島太郎ですが、彼は漁師です。漁師となっていますがその持ち物や容姿から、おそらく『えびす様』だと言われています。えびす様はもともと人々の前に時々現れる外来物に対する信仰で、海の向こうからやって来る海神様です。えびす様は『五行説』では東方を指し、「木」に属します。木は水によって養われ、水がないと枯れてしまいます。この関係を五行説では『水生木』という、『相生』関係と言います。 ここで、『相生』と『相剋』関係について少し説明しておきます。五行とは、「木・火・土・金・水」で構成されていますが、相生は「木は水から生まれ、火は木から生まれ、火は土にかえる。金は土から生まれ、水は金が冷えることによって生まれる」というように、相手によって生かされる関係のことをいいます。反対に相剋は「木は土を痩せさせ、土は水を濁す。水は火を消し止め、火は金を溶かす。そして金は斧となって木を傷つける」関係で、相手の力を弱める関係性をいいます。 話を戻しますが、浦島太郎は子供にいじめられている亀を助けますが、ここで登場する亀は四神の『玄武』のことで、五行でいうと「水」に属します。その亀をいじめている子供達は、相剋関係でいうと『土剋水』なので、「土」に属します。なぜ浦島太郎が子供達から亀を助けられたのかというと、浦島太郎は「木」に属しているので『木剋土』という相剋関係のため、「土」に属する子供達を退け、助けられたという訳です。 亀は浦島太郎を竜宮城に連れて行きますが、『水生木』という相生関係なので可能です。また、なぜ竜宮城なのかというと、「竜」は先ほどの亀と同じく五行では四神の『青龍』のことで、「木」に属しますから浦島太郎と同じ属性なので、竜宮城なのかと思います。 竜宮城では乙姫が浦島太郎のことを歓待しますが、なぜ乙姫かというと、乙は「十干十二支」でいうところの『木弟』(きのと)にあたります。浦島太郎は先ほどから何度もいいますが「木」に属し男性なので「陽」、乙姫も「木」に属し女性なので「陰」ですから、二人の相性は抜群のため、乙姫なのです。 しばらくすると浦島太郎は地上に帰ります。ここで大切なのは帰る方向ですが、「西」だと思われます。なぜかというと、竜宮城は青龍で「木」に属するといいましたが、同じく「木」に属する方角が『東』だからです。東に行ったのですから、帰るのは反対の西のはず。西は五行の「金」に属します。そして、浦島太郎は空けてはいけないといわれた玉手箱を空けて白髪のお爺さんになってしまうのですが、「金」には四神の「白虎」が属しており、「白」も「金」に属しています。また「金」と「木」は相剋関係で『金剋木』なので・・・。 如何でしょうか?昔から慣れ親しんだお話でも、違う角度から見てみると、また違った面白さがあるのではないでしょうか?他にも、昔話しで陰陽五行から見たお話がいくつかありますので、ご紹介できればと思います。