令和時代、もうすぐ1ヶ月
今月ももうすぐ終わりますが、令和になってもうすぐ1ヶ月が経とうとしています。
少し前になりますが、皇位継承に伴う今年11月の皇室行事『大嘗祭』(だいじょうさい)で神前に供える米を育てる地域を定める『斎田点定(さいでんてんてい)の儀』という宮中祭祀(さいし)が行われました。
亀の甲羅をあぶって生じる亀裂の形を基に占う『亀卜』(きぼく)という方法によって、栃木県と京都府に決まりました。
亀卜とは、古代中国で行われた占いの方法で、亀の甲に錐(きり)で穴をあけて、そこに焼けた棒を差し込んで、その時に出来るひび割れによって吉凶を占います。
殷の時代には占いのなかで最も重要な位置を占めましたが、周代に入って易に取って代わられました。
日本にも伝わり、神奈川県三浦市の間口洞穴から5世紀の遺物が出土しているのをはじめ、平安時代には重大事に際して用いられていました。
甲羅は、ウミガメを保護・捕獲している東京都小笠原村から8匹分が調達されました。
今回はせっかくの機会なので、『亀卜』について少し書いて見たいと思います。
亀卜が重視されたのは亀が長生きで、未来についての予知能力を持つ霊獣と考えられていたからです。
このうち北を守る聖獣が、足の長い亀に蛇が絡みついた姿をしている『玄武』です。
十干の甲(こう)・乙(おつ)・丙(へい)・丁(てい)・戊(ぼ)・己(き)・庚(こう)・辛(しん)・壬(じん)・癸(き)の基本は亀甲にあるといわれています。
遥か昔に使われていたことが、現代でも使われていることに、ロマンを感じてしまうのは僕だけでしょうか?
