年祝(としいわい)
この年祝の年齢はいつ定められたものか様々な資料をたどっていくと、古代・中世・近世・現代と、人の寿命が伸びたことによって徐々に増え、また様々な意図をもって定められていったことが分かります。 もともと日本では、平安時代まで40歳から10年おきに行われていようで、その様子は奈良時代の資料などに残されていて、長屋王や聖武天皇が40歳になったことを寿ぐ祝典を行ったことなどが記されています。また平安時代の資料にも、年祝の記録が見られるそうです。
還暦は、干支が60年で一回りして61年目から新たに次のサイクルに入ることで、『暦が還る』という意味で還暦と名付けられました。また、61歳は男女ともに大厄の年にあたり、厄払いの意味も併せ持っています。 厄払いも年祝も人生の節目となる年齢を祝い祀る風習であることに変わりはありませんが、還暦は特に厄払いという側面が強いため、祝いの三点セットで使う色が、破魔や退魔を意味する赤色が選ばれています。