縁日とお祭り
さて今回ですが、今日職場に来る途中、家の近所にある神社にのぼりが立っていました。どうやら週末にお祭りがある様です。
そこでフッと思ったのですが、皆さんは『縁日』と『お祭り』の違いってご存知ですか?
縁日とは、もともとは仏教用語で、神仏に由来のある日、神仏の世界とこの世の縁がある日という意味で、この日にお参りをすると神仏とご縁が結ばれ、より多くのご利益が得られると考えられているそうです。
お祭りとは、五穀豊穣や厄災退散を願ったり、神仏やご先祖さまに感謝したり、慰霊する日とされています。
縁日は、毎年決まった日に神仏と縁を結ぶという意味や目的があります。 お祭りは、農作物の豊作願いや収穫祝いなどのために行われるもので、各地の神様にお供えものをして賑やかにお祝いをします。 神様が関わっているという点に関しては縁日とお祭りは似ていますが、縁日は日にちごとに、お祭りは季節ごとに行われます。
春は田植えなど農作物を植え付ける作業の季節なので、豊作を願ってお祭りをし、夏は台風がきたり害虫が農作物についたりとトラブルが多い季節なので、疫病退散の祈願としてお祭りをします。 秋は春に植えた農作物の収穫時なので、無事に収穫できた喜びと感謝を込めてお祭りをします。 冬は一年無事に過ごせたことを感謝して次の一年も無事に過ごせますようにとの願いを込めてお祭りをするのです。
開催場所にも違いがあり、お祭りは会場さえあればどこでもできますが、縁日は神社仏閣の行事なので、会場を新たに作ることはありません。
縁日もお祭りも大勢の人で賑わうので、多くの屋台や露店が立ち並びますが、縁日の場合は神仏と関係があるので、神社仏閣の境内や参道に出されます。
ちなみに、屋台は移動式の屋根付き簡易店舗、露店は屋外販売店という意味です。
縁日にみんなで担ぐのがお御輿ですが、担ぐ理由は何なのでしょうか?
『輿』というのは人力で運ぶ乗り物のことで、『神輿』は神様が乗って人の力で運ぶもののことです。 丁寧な言い方をすると『御神輿』となります。
各地の神様は、いつもは神社にいて周辺に住む人たちを見守っていますが、縁日の時にはお御輿に乗って街へ赴きます。
神様が外へ出ることで、神様の力が外に降り注いで厄払いができるといわれています。
お御輿をよく見てみると、神社にかたどったもので装飾されていたり、鳳凰という霊鳥が飾られているのが一般的です。
お御輿を担いで高い位置にもってくるのにも理由があって、神様が人々を見渡せる位置にもってくるためです。 だから休憩中でも地面に置くことはせず、必ず台の上に置くようにするのも、神様を地に置かないという配慮があるためです。
調べてみると違いは確かにありましたが、人がたくさん集まってウキウキ楽しいコト、というのは同じです。
皆さんも、家の近所で見かけたりしたら、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?
