二十四節気|大寒
季節は太陽の動きが影響します。古代中国では、当初月の満ち欠けをもとにした暦を『太陰暦』といい、これを用いていましたが、月は約29日かけて地球を周るため、季節に変化をもたらす太陽の動きとの間にズレが生じます。そのため太陰暦は、年ごとに月日と季節の誤差が生まれ、季節を知る目安になりませんでした。 そこで考えられたのが、月の運行と太陽の運行を組み合わせた『太陰太陽暦』です。
日本には、暦とともに飛鳥時代の頃に伝わり、日本の季節に合うよう改定が重ねられました。 現在私たちが使っているのは、太陽の運行をもとにした『太陽暦』です。明治6年に改暦され現在に至るので、こちらを新暦と呼び、改暦以前に使われていた太陰太陽暦である『天保暦』を旧暦と呼んでいます。 季節を知る目安は太陽の動きであり、二十四節気は太陽の動きをもとにしているため、新暦でも旧暦でも節気が来る時期に変わりはありません。だから、現在でも季節感をあらわす言葉として暮らしに根付いているのです。
『寒仕込み』といい、酒や醤油・味噌などは、厳しい寒さで雑菌も繁殖しにくいうえ、発酵もゆっくり進むので、味に深みが出ると珍重されるようになりました。 その他にも『寒卵』『寒蜆』『寒海苔』などがあり、寒の時期のものは上質で栄養価も高いといわれています。とくに大寒に産まれた卵を『大寒卵』と呼び、尊ぶようになりました。
