中秋の名月
一年の四季は、『寅卯辰を春』『巳午未を夏』『申酉戌を秋』『亥子丑を冬』に配当し、それぞれの季節の中を『孟・仲・季』に振り分けました。「孟・仲・季」は中国で兄弟の順番を表す場合などに使われる言葉で、長男・次男・末っ子のような意味となります。 この考え方からすると八月は秋の真ん中の月になります。そして15日は暦月の真ん中の日なので、その日の夜に見える十五夜の月を『中秋の名月』と呼ぶようになったのです。ちなみに、『中秋の名月』を『仲秋の名月』と書くこともありますが、それはここからきています。
また、陰陽五行では秋は『金気』とされていて、丸い団子や月のカタチ、白い色は金気の象徴であり、五穀の象徴でもあります。さらにススキは枯れた茶、土色であることから『土気』になり、五行相生の『土生金』となり金気を強めると考えられています。 地域によっては、団子の代わりに里芋を供え『芋名月』とするところもあり、芋はそのカタチと白い色により金気の象徴となります。