健康寿命を延ばす、自立した生活を送るための介護予防

厚生労働省がまとめた2017年簡易生命表によると、日本人の平均寿命男性81.09歳、女性87.26歳でいずれも過去最高を更新しました。

明治時代、日本人の平均寿命は40代前半、男女共に50歳を超えたのは1947年頃、75歳を超えたのは1986年です。

寿命は短期間で飛躍的に延びました。

しかし、平均寿命が延びて長生きできても、元気で動き回れて好きなことができなければ、長生きできた甲斐がありません。

厚労省が別途算出している「健康上の問題がなく、日常生活が制限されることなく送れる期間」を示す『健康寿命』は、男性は72.14歳、女性は74.79歳でした。

つまりこの数字は、男性8.95年、女性12.47年の要介護期間を示しています。

このように健康上の問題がない自立した生活を元気に過ごせるかが、最近では重要視されています。

そして健康寿命を延ばすことは、要介護・要支援の原因を予防できることにつながります。

平均寿命と健康寿命の推移|厚生労働省

要介護状態に陥る要因には大きく3つあります。

その3つとは、 メタボリックシンドローム』 『ロコモティブシンドローム』 『認知症 です。

この3つを予防することができれば、健康で長生きできる確率が高くなるという事です。

それぞれの症状を簡単に説明します。

メタボリックシンドローム

内蔵肥満に高血圧・高血糖・脂質代謝異常の3つのうち、2つに当てはまるとメタボリックシンドロームと診断されます。

メタボリックシンドロームになると、心臓病や脳卒中などの動脈硬化性疾患をまねきやすくなります。

日本におけるメタボリックシンドロームの診断には、内臓脂肪の蓄積が必須条件で、ウエスト周囲径(おへその高さの腹囲)が男性85cm・女性90cmを超えると内臓肥満となります。

なぜ男性85cm・女性90cmなのかというと、内臓脂肪面積が100㎠を超えると、高血圧・高血糖・脂質代謝異常の合併率が高くなります。しかし、正確に調べるためのCT検査はどこでも簡便に行えるものではないため、スクリーニングとしてウエスト周囲径が採用されました。内臓脂肪面積100㎠に相当するウエスト周囲径として、男性85cm・女性90cmと決められています。

ロコモティブシンドローム

ロコモティブシンドロームとは、「運動器の障害のため、立つ・歩くといった移動機能が低下している状態のこと」をいいます。

2007年に日本整形外科学会によって新しく提唱された概念で、略称は『ロコモ』、和名は『運動器症候群』と言います。

運動器とは、骨や筋肉、関節のほか、脊髄や神経が連携し、身体を動かす仕組みのことです。

運動器の障害は、運動器自体の疾患によるものと、加齢に伴って起こる運動器の機能低下によるものとがあります。

運動器自体の疾患とは、変形性膝関節症、骨粗鬆症、関節リウマチ、変形性脊髄症、背柱管狭窄症、骨折、四肢・体幹の麻痺、腰痛、肩こりなどです。

加齢に伴って起こる運動器の機能低下とは、四肢・体幹の筋力低下、体力・全身耐久性の低下、筋短縮や筋萎縮による関節可動式制限、関節や筋の痛みなどです。

運動器の疾患や、加齢に伴う運動器の機能低下によって、立位・歩行機能やバランス機能、巧緻性、運動速度、反応時間、深部感覚などが低下し、屋内外の移動やトイレ・更衣・入浴・洗面などの日常生活活動に介助が必要な状態となっていきます。

身体が思うように動かないことで外出するのが億劫となり、家に閉じこもりがちとなると運動の機会が減り、さらに運動器の機能低下が進みます。容易に転倒しやすくもなり、怪我や骨折のリスクも高くなります。

認知症

認知症とは、いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったりしたためにさまざまな障害が起こり、生活するうえで支障が出ている状態のことを指します。

認知症は病名ではなく、まだ病名が決まっていない「症候群」です。つまり医学的には、まだ診断が決められず、原因もはっきりしていない状態のことを表しています。

認知症の症状のひとつに、「物忘れ」がありますが、物忘れには『加齢』によるものと『認知症』が原因となるものがあります。

前者は、脳の生理的な老化が原因で起こり、その程度は一部の物忘れであり、ヒントがあれば思い出すことができます。本人に自覚はありますが、進行性はなく、また日常生活に支障をきたしません。

後者は、脳の神経細胞に急激な破壊が起こり、物事全体がすっぽりと抜け落ち、ヒントを与えても思い出すことができません。本人には自覚がなく、進行性であり、日常生活に支障をきたします。

認知症の予防には、脳に刺激を与えることが効果があると言われており、運動による負荷も脳に刺激を与える方法のひとつです。

この 『メタボリックシンドローム』 『ロコモティブシンドローム』 『認知症』 のすべてを、筋力トレーニングによって予防したり、発症する確率を下げたりすることが期待できます。

年齢を重ねることで、筋力、持久力、運動速度、バランス能力などの運動機能が低下します。

しかし、筋力トレーニングで筋肉を鍛えていくことで、これらの運動機能の低下を予防したり軽減したりすることができます。

それはロコモティブシンドロームを予防するということです。

そして、筋肉を鍛えることでエネルギー消費量が上がり、太りにくくなることがメタボリックシンドロームを防ぐことに繋がります。

また、先ほども書きましたが、よく身体を動かし脳に刺激を与えることが認知症を予防すると言われています。

つまり、筋力トレーニングをして筋肉の萎縮を最小限に抑え、筋力を向上させることが、健康寿命を伸ばし、介護予防を阻害する『ロコモティブシンドローム』『メタボリックシンドローム』『認知症』すべての予防にも繋がるということなのです。

一人一人が筋力トレーニングを行うことで、健康的に寿命を伸ばし、介護を予防することができれば、国の医療費の削減にも繋がっていきます。

よく、「高齢者でも筋力はつくのか?」と聞かれますが、高齢者でも適切な負荷の筋力トレーニングを継続することで、筋力増強の効果が得られるといわれています。

一般的に筋力トレーニングの高い効果を得るためには、高重量・高強度・高負荷を筋肉に与えてトレーニングを行うことが有効であるとされていますが、高齢者の場合は、筋組織が若年者に比べると傷つきやすく、病気や怪我、関節の痛みなどにつながるリスクがあります。そのため、高齢者の筋力トレーニングでは、個人に合った重量・強度・負荷でトレーニングを行うことが大切です。

特に高齢者は加齢によって抗重力筋の筋力低下、筋肉量の減少がみられるため、継続的なトレーニングを行い、筋肉を強く大きくすることが有効とされます。

抗重力筋とは、地球の重力に対して身体の姿勢を支えるために働く筋肉のことです。背中、腹部、お尻、太もも、ふくらはぎが前後に伸び縮みしながら重力に対しバランスを保っています。

定期的な筋力トレーニングに加えて、日常的にウォーキングを行うことや、活動的な生活を送り、鍛えた筋肉を使い続けることも重要です。

「まだまだ自分は若いから、老化なんて関係ない」などとは言っていられません。

どんなに有名な人でも、どんなにお金持ちの人でも、体の老化を止めることはできません。体が衰えることは、みんな平等です。少しずつですが、誰もが必ず衰えてくるのです。

しかし、筋力トレーニングを行うことで老化のスピードを遅らせることはできます。

何歳からでも、筋力トレーニングを行って筋肉量を増やすことができます。

ですが、年老いてから、急に筋力トレーニングをすることは大変です。ですから、若い元気な今から筋力トレーニングを一生の習慣にしていく必要があるのです。

ご自身にとって、今日と言う日が一番若いのですから、元気なうちに今すぐ取り組みたいですね。

そして、将来、自分の子どもに介護してもらおうと思っている人はいないと思います。誰もが可愛い我が子に自分のことで負担をかけたくはないでしょう。

けれども、何もしないで年齢を重ねていけば、筋肉はどうしても細くなってしまうのです。

 

30代頃をピークにどんどん筋肉が萎縮し、筋力が低下していくと言われています。そのため足腰が弱くなり、何らかのきっかけで寝たきりになってしまうかもしれません。

 

転んで骨折をしたことがきっかけで寝たきりになるという話はよく聞きます。でも、もし筋力トレーニングをしていれば、転ぶこともなかったかもしれません。

もちろん筋力トレーニングとは直接関係のない内臓疾患などで寝たきりになる可能性はありますが、『筋肉の貯金=貯筋』をしておいて無駄ということは無いでしょう。

TRAINING STUDIO PAC では、現在92歳の方を筆頭に、50代以上の方に多くご利用いただいています。

1対1のマンツーマンでトレーニンとコンディショニング(カラダのケア)を行いますので、その方にあったメニューで進めていきます。

進めるスピードは人それぞれ。自分のペースで、マイペースでいきましょう。

 

高齢になればなるほど、「去年はアレが出来ていたのに、今はできない!?」ということが多くなっていきます。

それは、筋力は何もしなければどんどん落ちていってしまうからです。

でも、筋力トレーニングを定期的に行うことで、その低下を最小限に留めることができます。

トレーニングに来られているお客様から、「1年経っても同じ重さしかできないということは、進歩していないの?」とご質問されることがありますが、違います。

「何もしなければ筋力は落ちますから、去年できた重さも今年はできなくなるはずです。ですが、今年も同じ重さをできるということは、老化に抵抗し筋力を維持できているということです。ということは、むしろ成長です。」と説明します。

 

皆さんも、健康寿命を延ばすために、自立した生活を送るために、今からでもトレーニングを始めましょう!!

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