免疫力を上げる|自律神経こんにちは、トレーナーの伊藤道生です。未だ新型コロナウィルスの脅威にさらされている昨今ですが、最近の報道を見ていると、ここ2週間が大流行するか否かのポイントだということです。自分たちにできることをしっかりやって、必要以上に怖がらず、1日も早い収束を願いましょう。 今回は『免疫力を上げる』の3回目、『自律神経』について書いていきたいと思います。 前々回にも書きましたが、免疫力の主役は『白血球』です。白血球は血流に乗って全身を巡り、カラダに害を及ぼす細菌やウィルスなどの外敵を退治しています。白血球には顆粒球、リンパ球、マクロファージの3種類があって、それぞれに役割分担があります。 顆粒球 :細菌などサイズの大きい異物を退治します。リンパ球 :ウィルスやがん細胞などを退治します。マクロファージ:顆粒球やリンパ球を誘導する司令塔の役割があります。 顆粒球、リンパ球、マクロファージは、血液中におよそ60:35:5くらいの割合である時が、免疫力の高い理想的な状態とされています。 白血球の割合は、普段、自律神経が上手く調整しています。自律神経とは、他からの支配・制約などを受けずに行動する神経系統で、私たちが意識することなく常に働いています。心臓の拍動、消化、呼吸、排泄、発汗、睡眠などをコントロールしています。 自律神経は『交感神経』と『副交感神経』の2種類があり、それぞれ正反対の働きをしています。交感神経は主に昼間優位に働いて心身の活動を活発にし、副交感神経は夜間優位に働いて心身をリラックさせます。 白血球との関連は、交感神経が優位の状態では、顆粒球(好中球・好酸球・好塩基球)が増加し、副交感神経が優位な状態では、リンパ球が増加する仕組みになっています。そうすることで、白血球が理想的な割合になるようにコントロールされています。つまり、交感神経と副交感神経(=自律神経)のバランスがいいと、免疫力は高く病気になりにくくなります。 ところが、交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、白血球の割合が乱れて免疫力は下がってしまいます。仕事などのストレスが溜まったり、緊張状態が長く続いたりすると交感神経が過剰に働き続け、顆粒球がどんどん増えて、リンパ球が減っていきます。顆粒球は、異物を自分が発生させる活性酸素を利用して退治しますが、顆粒球が必要以上に増えると体内で活性酸素が増加し、細胞を攻撃しはじめます。やがて胃潰瘍や潰瘍性大腸炎などの病気を引き起こす原因にもなります。また、癌の発生・転移・再発に大きく関わっていることが知られています。 反対に副交感神経が優位になりすぎると、リンパ球が必要以上に増え、顆粒球は減少してきます。リンパ球が過剰になると、異物に対して過敏になります。花粉や食品に含まれる化学物質など、本来、身体に害を及ばさない物質に対しても過敏に反応してアレルギーを引き起こします。また、顆粒球が減るので細菌の攻撃に対して弱くなり、お腹を壊しやすくなったり、体調を崩しやすくなったりします。副交感神経が過剰な人は、あまり身体を動かさないでのんびりとした生活を送っていたり、甘い物を毎日食べ続けていたりすると陥りやすくなります。 では、自律神経のバランスを整えるにはどうしたらよいのでしょうか? 交感神経が優位の場合は、 適度な運動 血行を良くする入浴 ゆっくりとる食事 深呼吸などが有効です。 副交感神経が優位な場合は、 メリハリのある生活が有効です。 それが中々できないから、どちらかの神経が優位になってしまうのでしょうが、そういった生活環境を改善しない限り事態は好転しませんので、あとはご自身の意志次第ですよ。
こんにちは、トレーナーの伊藤道生です。未だ新型コロナウィルスの脅威にさらされている昨今ですが、最近の報道を見ていると、ここ2週間が大流行するか否かのポイントだということです。自分たちにできることをしっかりやって、必要以上に怖がらず、1日も早い収束を願いましょう。 今回は『免疫力を上げる』の3回目、『自律神経』について書いていきたいと思います。 前々回にも書きましたが、免疫力の主役は『白血球』です。白血球は血流に乗って全身を巡り、カラダに害を及ぼす細菌やウィルスなどの外敵を退治しています。白血球には顆粒球、リンパ球、マクロファージの3種類があって、それぞれに役割分担があります。 顆粒球 :細菌などサイズの大きい異物を退治します。リンパ球 :ウィルスやがん細胞などを退治します。マクロファージ:顆粒球やリンパ球を誘導する司令塔の役割があります。 顆粒球、リンパ球、マクロファージは、血液中におよそ60:35:5くらいの割合である時が、免疫力の高い理想的な状態とされています。 白血球の割合は、普段、自律神経が上手く調整しています。自律神経とは、他からの支配・制約などを受けずに行動する神経系統で、私たちが意識することなく常に働いています。心臓の拍動、消化、呼吸、排泄、発汗、睡眠などをコントロールしています。 自律神経は『交感神経』と『副交感神経』の2種類があり、それぞれ正反対の働きをしています。交感神経は主に昼間優位に働いて心身の活動を活発にし、副交感神経は夜間優位に働いて心身をリラックさせます。 白血球との関連は、交感神経が優位の状態では、顆粒球(好中球・好酸球・好塩基球)が増加し、副交感神経が優位な状態では、リンパ球が増加する仕組みになっています。そうすることで、白血球が理想的な割合になるようにコントロールされています。つまり、交感神経と副交感神経(=自律神経)のバランスがいいと、免疫力は高く病気になりにくくなります。 ところが、交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、白血球の割合が乱れて免疫力は下がってしまいます。仕事などのストレスが溜まったり、緊張状態が長く続いたりすると交感神経が過剰に働き続け、顆粒球がどんどん増えて、リンパ球が減っていきます。顆粒球は、異物を自分が発生させる活性酸素を利用して退治しますが、顆粒球が必要以上に増えると体内で活性酸素が増加し、細胞を攻撃しはじめます。やがて胃潰瘍や潰瘍性大腸炎などの病気を引き起こす原因にもなります。また、癌の発生・転移・再発に大きく関わっていることが知られています。 反対に副交感神経が優位になりすぎると、リンパ球が必要以上に増え、顆粒球は減少してきます。リンパ球が過剰になると、異物に対して過敏になります。花粉や食品に含まれる化学物質など、本来、身体に害を及ばさない物質に対しても過敏に反応してアレルギーを引き起こします。また、顆粒球が減るので細菌の攻撃に対して弱くなり、お腹を壊しやすくなったり、体調を崩しやすくなったりします。副交感神経が過剰な人は、あまり身体を動かさないでのんびりとした生活を送っていたり、甘い物を毎日食べ続けていたりすると陥りやすくなります。 では、自律神経のバランスを整えるにはどうしたらよいのでしょうか? 交感神経が優位の場合は、 適度な運動 血行を良くする入浴 ゆっくりとる食事 深呼吸などが有効です。 副交感神経が優位な場合は、 メリハリのある生活が有効です。 それが中々できないから、どちらかの神経が優位になってしまうのでしょうが、そういった生活環境を改善しない限り事態は好転しませんので、あとはご自身の意志次第ですよ。